どーん | long island sound

どーん


3.27 上空

昨日遅くまで読んでいた所為で睡眠パターンがまた狂ってしまって、それをずらし直すべく今日も寝るのを我慢している。5, 6時ごろになればぐっすり眠れる。でもその時までは起きていなければならない。下手に勉強しようとすれば頭が混乱するだけだから、それよりじっと待っていた方がいいと決めた。あるいは言い訳した、というのはもっと正確な表現かもしれない。


時間を潰す為にまた本を手に取り、電気を消し、ベッドの上に寝転んで何時間か読んでいた。ダンス・ダンス・ダンスの上巻を読み終え、下巻を半分ぐらい読んでしまった。200ページ。昔はそれを勉強だと思っていた。今はそれが暇潰しということになっている。色んな言い方がある。


それを読んでいると時々一人の先輩のことを考えた。彼が一冊の本を読むのに、丸ごと一年もかかってしまったということを。この間やっと読み終わったそうだ。


そして漫画のことを思った。


昔は一種の勉強として漫画を読んだりしていた。それは内容も結構面白かったし、また日本語の勉強としても読む価値はあった。でも読むのは楽なものではなかった。一応外国語だし、当時は自分が中途半端な知識しか身につけていなかったから、ろくに理解できなかった。今でもそうだけれども、一年間くらい前はもっと酷かった。そして読むのに相当な時間もかかった。読むとそれなりに疲れてきた。つまり、あくまでもそれが勉強だったのだ。


その日々の中、日本から来た留学生の友達もたまに漫画を読むのを見た。そして切ない気持ちになった。やはり違うな、と。この人たちは勉強のことを忘れる為に読んでいるんだ。しかも俺より何倍も早く。滅入るよな。


ところで、この間何がなんだか分からなくなって一人でぼうっとしていた頃、暫くの間俺は毎日のように漫画喫茶店に行くようになった。3時間パックの料金を払い、ONE PIECEを片っ端から読んでいった。面白かった。それに色々といい勉強にもなった。でも実は基本的に勉強の為にやっていた訳ではない。現実逃避を図るべく読んでいたのだ。それで軽い達成感を覚えることができた。俺は進歩している、と。そのようにして俺は0.33という輝かしきGPAを入手した。