社長の背中 | long island sound

社長の背中


3.31 やつ、紺のスーツを着やがった。見難い!


思い切って愚痴しよう。


5時に起きて、シャワーを浴びて、朝食を買ってきて、それを食ってからすぐに勉強し始めた。3時間後、1時間ほど散歩してきて、それからまた勉強に取り組んだ。いい調子だったので今度は4時間半、午後の2時半までやってみた。そしてまた散歩に出かけた。帰ったのは3時半だった。30分ほど朝から残っていたサンドイッチを齧っていたが、4時ごろは勉強を再開した。だが1時間も続けられなかった。何度も同じところを読んでいるのに意味が理解できない状態だった。ぼうっとすると、遂に後何ページが残っているのかをチェックして、酷く滅入ってしまった。


糞。


時間が欲しい。


勉強していると遂に色々なことを思い出してしまう。忘れたこと、忘れようとしたことが次々と掘り出されるみたいにやってくる。1時間に3回ぐらい(数えていた訳じゃないが、多分そのぐらい)、嫌な記憶が水面上に浮かぶ泡みたいにやってくる。まるで人生の反省会みたいだ。記憶が頭の中で再生し始めたら、書くのを止めて、姿勢をそのままでじっとそれについて考えて、そして数秒が経ってからいつも同じ結論に至る。俺は全くの馬鹿だ、と。あの時は黙ればよかったのに、という結論もしばしば下す。きっと俺はもっと黙るべきだろう。でも今更そんなことが分かってもどう仕様もない。頭を振って、集中し直す。俺はもう1ヶ月近く殆ど誰とも口を利いていない。ある意味では、これは世界への弁償かもしれない。


でもそれはそれで別に構わない。仕方がない、馬鹿なんだから。悔しいなら失敗から学んで、少しでも向上しろ。進化しろ。単細胞からいきなり類人猿にまでは行かないだろうけど、でもとにかく進め、馬鹿。


でもそれとは別に、本当に苛立たせるのは、勉強の調子は遅すぎることだ。身を振り絞って精一杯で毎日やり続けても、いい成績は保障できない。時間さえあれば何だってできるという自信がある。何千万年、何億年もあれば料理だってできるようになれるかもしれない。とにかく一つの可能性なんだ。でも残念ながら肝心なその時間がない。疲れるにつれて頭の回転が減速する。その怠け者の自分に対して腹が立つ。


糞。


結局6時に手を上げた。夕焼けを見にマイ跨線橋まで行って、それからまた散歩した。散歩しながら「罪と罰」のオーディオブックをiPodで聴いた。日本語のリスニングに関して些か自信はあるし、勉強として効果があるかどうかは微妙だが、とにかく頑張っている振りをしてみたかった。


他人は知らないが、自分を騙すことはできないぞ。


糞。