white teeth | long island sound

white teeth


4.04.07 rescued!


今日雪が降った。部屋で本を読んでたら、顔を上げて窓の方を見るともなく見て初めて、雪が降っていることに気が付いた。本を閉じて外に出て、煙草をふかしながらそれが降るのを眺めた。音もなく、ごく静かに降っている雪が視線を横切り、thatcherの前のアスファルトに激突して消えた。暫く眺めていたら、数え切れないほどの雪片が速度を増して、どんどん降り続けた。集中して雪の一片を眼で追おうとしてもダメで、いつの間にか、その一片に何らかの意味を見出そうとしているうちにも、それを見失ってしまう。動悸がして、僕の人生もこの突然の雪のように儚く、虚しく過ぎ去ってしまうのではないかと、何とも言いようのない焦燥感を感じてしまった。慌てて煙草を捨て、また自分の部屋に戻った。


春の到来とともに、僕の人生は前触れもなく好転し始めた。図書館の前でcoryと電話で話していたら、面接結果が通知され、彼がJETに採用されたことが分かった。おめでとう、と言って笑ったが、何故か分からないが、どことなく、最初に感じたのは悲しみだったのかもしれない。


tylerもsamも面接に合格して、今年の7月からは日本で暮らすことになる。


僕の人生が好転し始めた、というのも事実だが、coryやtylerのようなはっきりとした好転ではない。例えばバイトの面接には受かったけれども、所詮ただのバイトだからそれほどの吉事でもない。


バイトすることにしたのは、samの結婚式に出席するためだ。航空券や会費で、約2千ドルを何とか稼がなければ…


結婚式のこととは別に、実は少し日本に行ってみたいという気持ちもある。もっと違う、もっと安定した心理状態で日本に行ってみるのもいいかもしれない。或いは単にcoryと一緒に行ってみたいかもしれない。


こんなボロボロになった日本語であの国に行くかと思うと心が重くなるけど…